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2026/05/18 13:01

こんにちは、店長のホソダです。
私たちの現場で、一番にぎやかで、一番ドラマチックな場所。
今日は、ミシンたちが心地よいリズムを刻む「縫製」のエリアのお話です。

一言で「縫う」といっても、カーテンの縫製には生地の性格に合わせた幾つもの繊細な工程があります。

1. 「柄」と「幅」をつなぐ、最初の調律。

まずは、カーテンの横幅に合わせて生地をつなぐ「巾継ぎ(はばつぎ)」という作業です。
ここでの大切な役割は、お隣同士の柄のリピートを、自然に、美しく合わせること。

大きな布たちが、継ぎ目を感じさせないほど一つの風景のように繋がっていく。
職人さんがミシンの鼓動に合わせて、静かに布を送り出していく姿は、現場の私たちが横で見ていても、その淀みのなさに思わず見惚れてしまうような、不思議な安心感があります。

2. 裾に宿る、プロの指先の感覚。

次は、カーテンの裾を折り返す工程です。ここでは自動機も活用しますが、最後はやはり「人の手」による微調整が欠かせません。

特に繊細な力加減が求められるのが、巾継ぎで生地が重なり厚くなった部分や、柄がわずかに歪みそうになる瞬間。布の厚みが変わると、ミシンの「送り」に対して布がわずかに遅れたり、逆に進みすぎたりしようとします。

職人さんはその変化を瞬時に察知し、指先と腕を細かく動かして、布の進みを制御します。
引っ張りすぎず、緩めすぎず。その時々の生地の厚みや柔らかさに合わせて、針が落ちる最高のタイミングを計る。
その指先の感覚がミシンの動きとぴったり重なったとき、布の上に、吸い付くような美しい縫い目が現れるのです。

3. 25mmのラッパと、ノンストップの緊張感。

そして、カーテン縫製の中でも特に高度な技術を要するのが、両サイドの「三巻(みつまき)」です。
「ラッパ」と呼ばれる金具に布を通し、2メートル、3メートルという長い距離を一気に、ノンストップで縫い上げます。

途中で止まることはありません。
止まってしまうと、その瞬間に縫い目の流れがわずかに乱れてしまうからです。
高速で進む布に対し、指先だけを細かく動かして形を整え続ける。
ベテランであっても全神経を集中させるこの作業こそ、私たちが誇る技術の象徴です。

もちろん、カーテンには多種多様な素材があります。
デリケートな薄手、重厚な厚手、凹凸のある織り……。
すべての生地が同じように縫えるわけではありません。
その一つひとつの「個性」を見極め、縫い方を変え、最適な仕立てを追求する。
その試行錯誤の積み重ねこそが、私たちの現場の日常であり、こだわりです。

【エアピュリックカーテン オンラインショップ】